2012年4月10日火曜日

駆け巡るW・D fourth - THE小説板 Re!


30 :デジロル:2008/06/06(金) 18:26:37
デフィの母親は倒れた。
デフィの目の前で。

480th.母の命尽く

「お母さん、お母さん!」
「う、げほ! げほ!」
「何、もしかして……発作!?」

突然倒れた母親は高熱を出し、とても苦しそうにしている。
デフィは村の人達に助けを求めようとした。

「ねぇ、誰か、誰か、お母さんを助けて!」
「……む、無理だよ」
「そう。この村に医者はいない。いや、来れない」
「そうなったら、もう助からない」
「そんな……!!」


本、オーストラリアの作家太りすぎの子供

この村には医者が存在しない。
いや、存在していたにはしていたがもう既に亡くなっていた。
この檻の村にはもう医者はいない。
だからこんな事が起きても、助けられない。どうしたらいいのか、村の人々は分からない。
叫び声を上げて苦しんでも、この人を助けられる人はいない。
体内に爆弾がある副作用なのか。
そのまま母親を助けられる事もできず、母親の命は散っていこうとした。
何をできないまま……。


どのようにお口の中で電話の歯数のグラフに

「……お母さん……お母さん」
「で……ふぃ……」
「喋っちゃ駄目だよ! 頑張ってよ、頑張ってよ、お母さん!」
「……もう、貴女は……自由、よ」
「え……?」
「私、という鎖から離された、これで、自由……」
「何を、何を言っているの……?」
「貴女はこの村から、出られる、私は知っている、の……出られるの」
「……お母さん……何言って……?」
「でも私が、いるから、無理だったのよね」

デフィは母親が言っている意味が分からない。
いや、母親は知っていた。この村から出られる方法を。そのために自分が邪魔だった事を。


DPSは、四肢の試験で明白です。

「幸い、この村には……見張り、はいない。出られるなら、出られる筈……よ」
「え……お母さん……」
「貴女の、この村での初めて、の友達。あの人なら、きっと貴女を、ここから出して……くれる」
「……お母さん……?」
「……」
「お母さん……お母さああああああああああんっっっ!!」


デフィの母は、その尊い命は散っていく。
デフィという名の娘を置いて、その命は。
だが彼女は最期に、娘にどうするべくかを、間接的にだが伝えた。
この村から出る事、娘が、デフィが、自由になるのを望んだ事を。
本来そんな事はできない。もし出れば、外の怪物たちの餌食になる。
でも彼女にはモンスターという友達がいる。
彼が守ってくれれば、彼が一緒ならば、きっと出られる。この不自由な村の中から。
母は最期に、デフィにそう伝えたのだ、きっと。



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